
- 発注されているマスクメーカーが当店の肌タイツに色を合わせていただけるとき
- 着ぐるみマスクを自作で製作している方
デフォルトカラーとなるシートを2200円(税込)で販売を始めました。色退化に強いレーザープリンタ+プラスチックフィルムで印刷。みやび生地#2、どーる生地#1がもっとも近いです。また、デフォルトカラーは当店のカラーチャートの中央に位置していますので、多少色にズレがあってもどこかの生地の色に合わせられます。
今回デフォルトカラーシートの販売までには実は大変な時間がかかったいたりします。
以前までは肌タイツの生地を配布する方法をとっていましたが、今は貸与という形にして手元に残らないようにしています。というのも、生地の工場染色はロット単位で微妙に変化するため「これがデフォルトカラーである」といえないのです。また、工場が一度倒産すると次に新しい工場と契約する際には色の互換性がなく、色を独自に一から作ることになります。そのため、どうしても年レベルで色が微妙にズレるという問題を秘めています。数年前に渡した生地の色に合わせてマスクを塗装したら、今の肌タイツの色に合わなかった、、、にならないように配慮しています。
次にiphoneを注目しました。iphone7,8,12,ipadminiと用意し、そのディスプレイの色と生地の色を合わせればデフォルトカラーが配布できると思ったわけです。ですが、これも失敗に終わりました。ディスプレイも演色性に影響を受けることがわかり、晴天下と室内下では色が全く変わってしまったため、この方法は使えなかったわけです。
次にいろいろなカラーメーカーの配布する色見本帳に注目しました。カラーを扱う専門メーカーだからこそ常に色が不変なため、〇〇〇製のカラーチャートを買ってくださいとアナウンスしようと考えたわけです。しかし、得てして見本帳はどこのメーカーも大変な高額であり、デザインでメシを食っている方ならともかく、一般の方にこれを買ってというのは難しいと結論づけました。
最後はレーザープリンタとプラスチックフィルムによる印刷でした。晴天下、室内下、それぞれ確認しましたがもっとも演色性が少なかったため、この方法をとることにしました。ただ、印刷したらおしまいというわけではなく、印刷したあとに色の細かい確認が必要で、これが結構手間のかかる作業になっております。1シート2200円というのも確認ルーチンでかかる人件費がほとんどです。
ということで、デフォルトカラーを配布するまでには結構時間と実験、検証がかかってしまいましたがようやく販売にこぎつけることができました。
色って本当に難しい…