ウィッグのお手入れは使用毎に

 着ぐるみを使用した後は、まず1にも2にもウィッグのお手入れが最初です。使用ごとに必ずウィッグをお手入れしましょう。ウィッグにシリコンスプレーを噴霧し、ブラシでとかしておきます。この時に固めている部分は触れないようにしておきます。

 当店で使用するウィッグですと工業用シリコンスプレーでもかまいませんが、お好みによりウィッグ専用スプレーでもよいかと思います。ただし、シリコンオイルやミストはベッタベタになるのでお勧めはしません。スプレーも噴霧しすぎるとベッタベタになるため、軽く吹いてブラシ、軽く吹いて、ブラシと徐々にならしていくとよいでしょう。またシリコンスプレーを噴霧するときは部屋の中は避けましょう。シリコンが床に付着するとツルツルすべって大変なことになります。可能な限り外で噴霧してください。

 ウィッグブラシはド定番のタングルティーザーがお勧めです。当店も長年通常のブラシを使っていましたが、タングルティーザーに変更してからは格段に作業性が上がっています。

ウィッグは「髪の毛」ではありません

 ウィッグの洗髪は原則避けるのが無難ですが、どうしても洗髪したいときには衣類用洗剤を使います。注意するべきことは人間用のシャンプー・リンスは使わないことです。ウィッグだからと髪の毛と勘違いしがいがちですが、ストッキングやタイツと同じ繊維です。そのため、衣類用の洗剤を使用してください。

 ちなみにウィッグを洗濯すると高確率で絡みまくります。ロングウィッグですとそれだけで使い物にならなくなる可能性が高いのでこの点からもお勧めはしていません。

絡みまくった髪の毛については?

 一番手っ取り早いのは快刀乱麻ですが、髪の毛を切りたくない場合はタングルティーザーでほぐすか、1本1本、手でほぐすのどちらかです。シリコンスプレーは髪が絡みづらくなるだけであって、絡みをとるものではありません。絡まってる状況でシリコンスプレーを噴霧するとより作業性が悪化する可能性があります。

チリチリになってしまった髪の毛は?

 ヘアアイロンを使うことで髪の毛をまっすぐにすることができます。ストレートヘアであればヘアアイロンでまっすぐにするだけでOKですが、くるくるとウェーブが入ってる髪型ですと、ヘアアイロンで髪をまっすぐにしてからカーラーで髪の毛を巻き付けるとウェーブを付けることができます。

 人間の髪の毛と比べ、ウィッグの毛の違いは人間の髪は高温のときにクセがつきますが、ウィッグは冷えたときにクセがつきます。つまり、カーラーで髪の毛をまいたときに冷えたときにクセがつくわけです。クセづけに失敗した場合はヘアアイロンで改めることができますが、念のため人間用のコスプレウィッグを使って練習したほうがよいでしょう。

 ただし、ウィッグには非耐熱型と耐熱型があります。非耐熱系ですとヘアアイロンは厳禁です。二度と使い物にならなくなる可能性があるため、ヘアアイロンを使う時は事前にメーカーに確認することをお勧めします。