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  • あやめすたーの肌タイツは1つもシワがないと聞いてやってきました。
  • おかしい、前回のあやめどーるはシワがないのに、あやめタイツ・みやびではやたらシワがあるぞ。クレームしよう。
  • あれ? マスクのここの部分に2mmキズがあるぞ。クレームしよう。

と、後日「こんなはずじゃなかった」という錯誤にならないよう、技術限界をあらかじめ公開しています。

肌タイツの技術的限界

 おそらくほとんどのお客様は『え、そこまで気にしないよ』と思います。実際通常の業者であれば、ココまでこだわる仕様を要求すると断られるような内容です。しかしながら、一部のお客様ではさらにフィット・シワなしを求めるお客様がいらっしゃるため、後日錯誤がないよう正確な情報を提供します。

下記の箇所は既知の技術限界です。

 お客様の体型には個人差があり、起こる人と起こらない人がございます。下記のような問題が起こったとしても当店では技術限界となります。

  • わきの下(1) … 胸パッドを取り付けたときに、わきの下がいくつものシワが発生します。今のところ回避方法はございません。胸の谷間オプションが多少は軽減しますが、必ず取り去れるものではございません。
  • わきの下(2) … 腕を斜め45度下にすると、わきの下の肌タイツ部分が浮くことがあります。これは腕を垂直、バンザイしたときに必要な生地の余裕部分です。
  • 手の平の指の付け根 … 特に薬指と小指の付け根に、横線のシワが発生することがあります。これは小指をフィットするためにトレードオフとなっています。
  • 足指 … シワなしフィットは完全に再現はできません。足指トレースがあればたいていはフィットしますが、当店の方針としては参考として型紙を作るまでに留まっており、フィット精度を上げるものではございません。(足指にマチをつければシワは消えますが、足がゴーレムになり、かなりゴツイ感じになってしまいます)
  • 座った時の股下…生地余りが発生することがあります。かがんだり、丸まったりしたときにお尻の面積が広くなるため、それに耐えられるだけの布面積の確保及び、着ぐるみの体型補正としてお尻を盛ることを踏まえたうえでゆったりと作っているためです。
  • 背中腰、ファスナーの付け根あたり…背中のファスナーあたりが「浮く」ことがあります。着用者によってはファスナーの付け根が素肌にあたるとチクチクするという報告があるため、その対策です。
  • タイツの締め付け具合「ゆったり」・「着圧」タイプはこの辺もシワができないように追い込んでいますが、生地に負荷がかからないギリギリの調整をしているため、完全にシワを取り去ることはできないことはご承知ください。
  • タイツの締め付け具合「ゆったり」・「着圧」タイプの腰の下は太ももの個性差により縫い目の終端がぴょこんと飛び出ることがあります。
  • タイツの締め付け具合「立体タイプ」は一部のお客様(足がふくよかな女性)において、お尻の部分のシワが比較的多くなります。
  • タイツの締め付け具合「立体タイプ」と胸加工レオタードの組み合わせは腰のファスナー部分に少しひっぱりシワが生じます。
  • タイツの締め付け具合「立体タイプ」と胸加工の組み合わせをされると、座ったりしたときにハイレグラインのシワが少し現れることがあります。シリコンバストを入れるスペース上、バストサイズとウエストサイズが一回り緩くなります。特にウエストサイズは緩めないとファスナーがあげられないケースもあるため、安全策をとっているのですが、この緩みがハイレグラインのシームにシワを作る原因となっています。
  • 最近は着ぐるみ業界もコスプレ業界と同じく、画像編集して、シワやファスナーを消している方が増えています。「こちらの写真ではシワやファスナーがなかった」とそのまま鵜呑みにされる方もいらっしゃいます。写真だけで比較される方は合成も念頭においてください。

着ぐるみマスクの技術限界

 着ぐるみマスクは手間をかければかけるほど高品質になりますが、その一方で手間のかけ方は無制限でキリがありません。当店では現在の料金範囲でギリギリ利益が確保できる時間内で作業を完了させています。

 もちろん着ぐるみとしての機能に満足するクオリティまで作りあげていますが、後日錯誤を避けるために技術限界を公開します。

  • シール・マジックテープ … シール・マジックテープ等の接着はあまり強くありません。剥がれてしまった場合は両面テープ等でご自分で補修願います。ご要望があれば有償にてカッティングシートを販売します。
    • テレテレ線だけは肌タイツを注文時にご希望いただければ無料で添付します。
  • キズ・気泡 … マスクとの距離が概ね1m離れたときに、キズ・気泡が見えなければOKしています。
    • 当店の着ぐるみマスクは無塗装タイプで、FRPに直接色がついています。これはお客様が使用中、何らかの事故で「キズ」「摩擦」が入っても塗装ハゲにならないようにするのが特徴であり、これによって半永久的な寿命を持たせることができる技術です。逆に言え、塗装によって1m離れれば見えないような微細な傷埋め・穴埋めができません。非常の高度なFRP一発抜きが要求されますが、完全にゼロに近づけられない技術限界があります。
  • 左右非対称 … 数ミリのレベルですが左右は非対称です。手作りのためどうしても避けられない現象であり、これは人間の顔が必ず非対称であるように、「不気味の谷現象」を回避し、より自然な顔にするための重要なテクニックの一つでもあります。