行旅被災人になったときのメモ

北海道から帰ってきました。
よもやま行旅被災人になるとは露知らず。
こんな疲れた旅はたぶん二度とない(;´・ω・)

  • 8月下旬…台風21号発生
  • 9/2~9/3…名古屋出張があったので9/3は午後には都内に戻れるように手配。
  • 9/4…台風21号から逃げるように北海道へフライト。
  • 9/4~9/5。台風過ぎ去り、出張。
  • 9/6の午前3時ちょいすぎ、、、、突き上げる地震に飛び起きる。この経験は311以来。どうするどうする?と慌てるうちに地震がやむ。そして3:20前後に一斉に停電になる。24時間後になって復旧。
  • 9/7 半ばフライトはあきらめていたが、予約している便は飛ぶとのことで電車バスが動かない中、なんとか新千歳空港にたどり着き、もみくちゃになりながらもフライト。今ようやく都内の自宅に戻っています。

あとになって情報を確認したけど、9/4のフライトができなければまだよかったのかもしれないけど、9/6の大地震のときも実は震源地近くに行く予定があった。5時間ずれていればモロ行き当たりばったりになったため、運が悪いと思いつつもまだ運がよかったのかもしれん。

今回札幌市中央区にいたけど、停電から復旧までに24時間かかることに。
その時に経験したこととして、忘れずにメモしておきます。

被災地は情報がほとんど来ない。

今回停電とはまだ携帯回線がかろうじて生きていたのがよかった。しかし、6時間くらい過ぎるとどんどん回線が細くなり、概ね通信速度100kくらいしか速度が出ない感じ。twitterでもデータセーブしていても読み込みに時間がかかりすぎていた。

そもそも被災者向けサイトを名打ってるようなサイトでもふんだんに画像データを使っており、被災地では100kくらいしかスピードがでないため、読み込みに時間がかかりすぎてまるで役に立たない。もたもたしている間にも電池はぐんぐん減っていく。ぶっちゃけ私のような元IT屋でも、情報の孤立化する。

一番役に立ったのはラジオだった。途中からホテルの人がどこかしらラジオを調達したのでずっとそこに居た。(後になってテレビで情報得ると非常にエライ災害だったと改めて知るくらいだ)

基本的に公共機関系は不安を煽るので、普段から備蓄

当初北海道電力、電車、バスなどの情報は

「復帰の見込みがない」

この一言である。あそらく安全側に倒してまだメドはわからないと言ってるとおもうのだけど、切迫した環境下にいる一般人が聞けばまぁ、、パニックにはなる。これは仕方がない。ただ、断片的な情報がないときにこんな一言いえば、少なくても備蓄に脳みそが切り替わる。

コンビニの客は長蛇の列。売り物はもはや争奪戦。食べ物のあらゆるものがゴッソリと消えていた。

(電源が復帰したとたん)ガソリンスタンドでは長蛇の列のクルマ。

311のときに見た光景がそのまま。なので、普段から備蓄はしっかりしないとということを改めて教訓となる。被災した後の物資の確保はかなり困難を要する。店に行けばなんでも買えるという常識はないと思うこと。でないと辛いカップ麺を食う羽目になる。(カップ麺も辛いものだけ残っていた)

てなことで、いつ今後自分の家が被災するかわからないけど

もちろん防災道具はたくさん取りそろえたほうがいいとは思うけど、とりあえず優先度が高いものだけを列挙しておく。

  • カセットコンロ…今回一番欲しいのはコレ。お湯があれば大抵のうまいメシが食える。
  • 水…ミネラルウォーターを飲む人なら、ローテーションして常に確保したほうがいい。
  • ウェットティッシュ…お風呂入れないときの簡易体拭き。
  • (女性の場合は)月イチのデリケート用品。

カセットコンロ以外は頻繁に使うため、おそらく数日くらいは備蓄しているんじゃないかと思う。しかし、カセットコンロは持っている、持ってない世帯に違いがあるからこれを機にぜひとも持っておきたい。
火が使えればたいていの食い物はなんとかなる。
もちろん、毛布、暖房器具、備蓄系食糧、簡易トイレ、ライトなどなど、これら防災グッズはもちろん持っていたほうがよいに決まってる。ただこれらが必要になるような災害だと、それこそ生死を問うような被災なのでたぶん避難所に逃げるんじゃないかと思う。今回は私らのような「停電だけ」という問題。今回は私の場合は停電だけで被災は済んだ。そのレベルだと上記だけで事は足りる。(食い物は結構なんとかなる)

モバイルバッテリはスマホ持ちであれば必ず持っていると思うのであえてかかない。大容量ほど心強いけどフライトに持ち込めるかどうかちょっと気になるところ。オイラの場合ももちろんモバイルバッテリは持っていたけど、停電の時には使わなかった。どうしても必要なときに使う最後の食糧と考えていたから。結局使うことはなかったけど。また、当然だがモバイルバッテリも使えばなくなる。いつ電源が復帰するかわからない、また情報が制限されている環境下では節約せざる得なくなる。おそらく普段からITに強い人ほど備蓄にまわるんじゃないかと思う。なので、今ちょっと調べているのはソーラーパネルの給電機器(バッテリまではいらない)。晴れていれば希望が常に持てる。

被災にあったときは現金以外はクソの役に立たない

これは強く痛感したものである。まず最近のコンビニはレジとネットワークはおそらくつながっているのだろう。停電を食らうと店が開かない。だから、セイコーマートは却って店を開くことができたのかもしれない。おそらく従業員の車で電気を取り、レジだけ動かすようにして店を開いていたのである。ほとんどの店が停電で死んでいるだけに、セイコーマートは砂漠の中のオアシスともいえた。

しかしながら、停電だからキャッシュレスはクソの役に立たない。あえて言おう。クソであると。緊急時に、もっとも精神的な不安定の中で、やっと見つけたコンビニで肝心な時にお金が使えないのである。特により現金から遠くなっている外国人観光客の混乱は目を見張るほどである。

旅行中、常に何があるかわからない。最後に頼るのは現ナマである。もしも、というときのために旅行中はやや多めに持っていったほうがいい。最悪このサイフの残された現金が命綱にもなりえるし、次の宿泊先の費用になりえるからだ。

そのほか知っていると便利なこと

モバイルバッテリーも普段から電源が確保できる人はあまり持つ機会はないと思う。今回のように行旅被災人になってしまった場合は、手持ちのバッテリを消費しない工夫をしなければならない。

  1. なにはともわれ、バッテリーセーブをON。
  2. アプリは原則全部切る。必要なときだけ最小限に。
  3. wifi,bluetoothをOFF。
  4. 画面の明るさを最低に。
  5. 最後にモバイル回線をOFF。

最後のモバイル回線OFFまでやると、びっくりするほど電池が減らない。ただこの場合SMSと電話しか使えなくなる。なので、1時間起きにメールチェックだけにモバイル回線をONにするような使い方になると思う。また、voip系のスマホになると電話もSMSも使えなくなるかもしれない(3G互換機能があればそっちを使う)のでその辺は各スマホの事情よりきりかな。