タイツの締め付け具合「立体タイプ」「ミニマムシーム」のリリース

 ハダタイ.jpは「どーる」「みやぴ」「うらら」のハダタイ生地がありますが、さらに縫製方法として「ゆったりタイプ」と「着圧タイプ」のタイツの締め付け具合を選ぶことができました。

 ここからさらにタイツの締め付け具合が2つ増えました。

>> タイツの締め付け具合についてはコチラ

4つのタイツの締め付け具合

  • 「ゆったりタイプ」 … もともとはヒトの体の面積とタイツを100%合わせて作る方法。生地が伸びないように設計している分、透けなくなるのですが、お客様の声で「足が余る」という声が非常に多いため、3月からはおもいきって仕様を変更。ある程度タイトに作る設計に切り替えました。現在の標準タイプです。
  • 「着圧タイプ」 … 二の腕回りと太もも周りを締め付けるタイプです。それ以外はゆったりとほぼ一緒になりました。
  • 「立体タイプ」(new!) … 新仕様。フィット精度を高めるために積極的にシームを作り、立体構造になるように設計しているタイプです。最たる例は右上写真にあるとおり、股下にハイレグシームがついていることでしょう。ここにシームを付けることで、股下のマチ(三角帯)が省くことができ、また脇下のシームも短くなるため、これらが下半身で見えることはなくなりました。またハイレグシームは、ちょうど下着のショーツを履いた時にシームが隠れるように設計しています。着ぐるみの衣装は制服等がメインの方向けです。
  • 「ミニマムシーム」(new!) … 新仕様。どーる(かきつばた)生地の特性を活かして、脇下シームと股下のマチ(三角帯)を省略したタイプです。どーる(かきつばた)専用です。某外国製による、シームがほとんどない肌タイツと同じような要領ですが、こちらは生地が柔らかいため着用時のキツさはありません。

 ※立体タイプもミニマムシームもβ版です。おそらく問題ないかとおもいますが当店の予想できないリスクがあるかもしれません。(その場合も初期対応しますのでご安心ください)

 

タイツの締め付け具合「立体タイプ」

 フィット精度としてはもっとも精度が高いです。特に下腹部もピタッとくっつくのは感動します。

 構想2年、開発期間1年と実に難産な極めた設計でした。もともとは股下の緩み・たるみは何とかならないか、という声がありました。人間の体は不思議なもので、体の側面側は縦に短く、体の中心は縦に長い構造です。そのため、縦に真ん中を長く、側面を短くしなければならないため、過去の仕様ではこの要求を解決することはできませんでした。

 結局のところ、股下にシームを入れるしか方法はなかったのですが、過去に「おぱんつ加工」をサービスしていた経験上、下着のショーツの中にシームを隠せないかという要求仕様も同時に解決できることが今回の立体タイプのポイントです。ある日を境におぱんつ加工がサービスから消えたのもこれが遠因だったりします。

 当初は足の付け根のシームが下着で全部隠せないかといろいろ試行錯誤しました。結果としては一応はできたのですがシームのデザインは「ダサい」のと、下着ショーツがかなり選ばないと隠しきれないことも結論。であれば、やはりハイレグのようなVの字、いわゆる艦これの島風のようなラインにしたほうがまだ需要が受け入れやすいと感じまして、

  • 股下のシームは下着のショーツで隠せる
  • 制服系の衣装、スカートを履いていることを前提

 として、設計することにしたわけです。シームのラインは文字通り島風ラインになりました。下着ショーツを着用したとき、シームは隠しきれません。しかしながら、ショーツでなくても制服等の衣装であれば服の中に隠れます。欠点としてはビキニ衣装ですとガッツリと股下シームラインが見えてしまうのですが、こういった肌の露出が多い衣装であればもう一つの「ミニマムシーム」のタイプを指定してもらおうということで2つの同時リリースすることにしました。

 立体縫製のため、従来の「ゆったり」「着圧」タイプとくらべ、だいぶ縦の長さが短く感じると思います。(仕様です)

 立体タイプは道半ばの仕様です。もう一つ立体縫製したい個所があります。それができ次第仕様に追加したいと考えています。

 

タイツの締め付け具合「ミニマムシーム」

 従来の着圧タイプに脇下と股下のマチ(三角帯)を省略したタイプです。SNSにおいて、某外国製による、シームがほとんどない肌タイツを見て「あのタイツ欲しい」という声をちょくちょく見かけており、当店もそれに合わせた形でもあります。

 もともとは脇下シームなし、股下マチ(三角帯)なしというのは、2010年のころから実践していまして、一番最初に作ったときはコレでした。しかしながら問題点もありまして、

  • 脇下シームを省略すると、背中のファスナーが波を作ってしまいウネウネとした背中になってしまう。いわゆるおばあちゃんシワっていわれるやつ。
  • 股下マチ(三角帯)を省略すると、おしりにもっとも負荷がかかり、生地が耐えられない恐れ。

といった問題が発覚したわけです。いずれもお客様に初期不良対応を求められる可能性があるため、現在のハダタイの設計になったわけです。

 で、月日は流れ、この設計まんまの肌タイツが外国で見かけるようになりました。しばらくの間は当店も様子を見ていましたが、ずっとこの仕様が続いているのを見て市場は受け入れられていると判断しまして再度リリースした次第です。

 ただリリースした決め手はやはり「どーる生地」でした。

 どーる生地はお持ちになっている方はご存じのとおり、とてつもなく伸びる生地です。伸びるということは透けやすいということも意味しますが、透けるのが困るという方でしたら「みやび生地」か「うらら生地」を選んでいるはず。結果としては上々でした。

 こちらの開発検証では、どーる生地であれば背中の波を作らないことも確認しました。

 また股下のマチもなくてもかなり生地が伸びるため、生地が破れるということもないと判断しました。

 おそらくは「みやび生地」「うらら生地」はどーるとくらべて固めですから、ミニマムシームは実現できなかったと思います。

 

>>タイツの締め付け具合